日本の蚕業はどこへいく

虫が苦手な方はごめんなさい。
蚕が桑の葉をムシャムシャ食べているところです。

危ない危ないと言われ続けてきた日本の蚕業ですが、もうほんとに待ったなしといったところです。
生糸の自給率はわずか5%、絹糸の自給率にいたっては1%をきっています。
現在の日本には中国産やブラジル産の生糸が大量に輸入されているので、絹が不足するという事態は起きませんが、
幕末〜明治〜昭和中期まで日本の外貨獲得を支え続けてきた養蚕農家や製糸工場で働く人々は職を失いつつあります。
技術も道具も知惠もみんな消え去ろうとしている。

現在、国内で稼働している製糸工場はわずか4件。
なかでも生産量が多い器械製糸を行うのは碓氷製糸工場(群馬)と松岡製糸場(山形)のみ。
あとは長野県に小規模生産を続ける製糸場が2件あるだけです。
全国の養蚕農家で育てられた繭はほぼこの3県に送られています。

当たり前のことですが、絹糸がなければ絹織物はつくれません。
でも中国産やブラジル産があるじゃないか、と思われるかもしれませんが量があればいいというわけでもありません。
蚕は生き物です。
同じ生糸といっても、品種や飼育法によってその特徴は驚くほど異なります。
加えて、そこに各製糸工場で働く人のノウハウがあって、織物業者からの細かいオーダーに応じることができます。

日本の蚕業は、後継者不足や輸入品との価格差といった問題だけでは語り尽くせない多くの課題が複雑に絡み合っています。
国策として発展した産業だけに、各事業者の努力だけではクリアできないこともたくさんある。

いったいどうしたもんかな、と考えながら群馬や長野に向かいますが、
いくら考えても答えなどわからないのでとにかく目の前にいる人に取材をしています。
もう時間はそんなにないのに。

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こちらは現在、世界遺産登録を目指している旧富岡製糸場
観光客がたくさんでたまげましたね。
みんなサブレと一緒にちょっとずつ絹買ったらいいかも。


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